「ヒンドゥー教」についての基礎知識まとめ【インドに行く前に知っておこう】



ヒンドゥー教徒の数は世界で3番目に多いです。
1番多いのはキリスト教で、2番目はイスラム教となっています。

ヒンドゥー教徒はなんと世界で11億人。
11億人もいるヒンドゥー教徒の8割はインド国内にいるので、インドは全世界の中で一番ヒンドゥー教徒の数が多い国となっています。

どれぐらい多いかというと、インドの人口13億人のうち、ヒンドゥー教徒は10億人。
インドで80%もの割合を占めるヒンドゥー教なので、インドの文化や価値観などに大きく影響を与えています。

残りのヒンドゥー教徒も、インド以外に住んでいるインド人やネパールやバングラデシュなどの近隣諸国にいるため、日本に住んでいると、あまり身近にヒンドゥー教の人はいないですよね?

馴染みがないので、ヒンドゥー教のことをちゃんと知っている人は少ないです。

そこでこの記事では次のようなことを解説していきます。

  • ヒンドゥー教の神様
  • ヒンドゥー教のカースト制度
  • ヒンドゥー教がインドに与えている影響

インドに行く前にヒンドゥー教について知っておきましょう。
インドに行く前にはヒンドゥー教のことを詳しく知っていると、インドをより楽しめます。

ヒンドゥー教は神様がいる「多神教」

ヒンドゥー教の中ではたくさんの神様がいます。
いわゆる多神教です。

キリスト教で言う「イエス・キリスト」のような絶対的な信仰対象がありません。

たくさん神様はいますが、ヒンドゥー教には3大神が決まっています。
それは以下の3人です。

  • プラフマー
  • ヴィシュヌ
  • シヴァ

それぞれの神様に役割があり、ブラフマーが創造の神、ビシュヌが維持の神、シヴァが破壊の神です。
この世界は創造と破壊を繰り返していると考えられています。

「夢をかなえるゾウ」に登場する「ガネーシャ」もインドの神様の1人で、シヴァの子供です。

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そして、コルカタにあるヤギの首を切り落とす行事をするカーリー寺院は、シヴァの奥さんカーリー(パールヴァティの化身)を祀っている寺院となっています

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観光客にとってガンジス川はただのインドを流れる川でしかありませんが、ヒンドゥー教徒にとってガンジス川は「ガンガー」と呼ばれ神格化されています。

そのため、多くのインド人が毎日ガンジス川を訪れ、沐浴します。

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こんなに神様が多いのは、ヒンドゥー教を広める時に、各地で信仰されていた神様をヒンドゥー教の神様として取り込んだからです。

何かと理由をつけて「その神様はヒンドゥー教の神様(もしくは生まれ変わり)だ」とこじつけた結果、ヒンドゥー教には神様がたくさん存在するようになり、ヒンドゥー教徒も増えました。

ヒンドゥー教のカースト制度

ヒンドゥー教の大きな特徴として「カースト制度」があります。
これはヒンドゥー教の起源であるバラモン教から引き継いだものです。

日本では学校のイケてるグループとイケてないグループを表現する「スクールカースト」とか言ったりしますよね。
分け方は違いますが、属しているグループによって分けるという使い方は同じです。

ヒンドゥー教のカースト制度は、カースト上位の人はいいですが、カースト下位の人たちにはとても厳しい現実を打ちつけます。

ヒンドゥー教のカースト制度は4つのカーストに分かれています。

  • 司祭階級である「バラモン」
  • 戦士・王族階級の「クシャトリヤ」
  • 商人・庶民階級の「ヴァイシャ」
  • 奴隷階級の「シュードラ」

それ以外の人々は最下層の不可触賤民の「パンチャマ」と呼ばれ、この階級の人は人間以下と考えられています。

カースト制度による差別は1950年から憲法で禁止しています。
なので、インド政府としては「カースト制度を撤廃した」としていますが、現在でも文化としてインドでは色濃く残っていて、インド国内でさまざまな差別を生んでいます。

カーストは死ぬまで変わらない

このカースト制度の中では、生まれた時の階級は一生変わることがありません。
つまり「クシャトリヤ」のカーストで生まれた人はずっと「クシャトリヤ」で、「シュードラ」のカーストで生まれた人は死ぬまで「シュードラ」です。

また、異なる階級同士の結婚はできません。
このように生まれた時点で本人のカーストが決まっているので、ある程度の運命が決まっているとされています。

生まれた時からカーストは決まっているのは受け入れがたいような気もしますが、「今世のカーストは、前世の行いの結果なので、今の自分のカーストを受け入れて生きるべき」という考え方があります。

なので、今世の行いを良くすることによって、来世で今より高いカーストに上がれると考えられています。

カースト制度と職業

基本的に職業は世襲制なので、生まれた時から将来の職業が決まっています。
都会では段々と消えていますが、田舎ではまだ色濃く残っています。

カーストの抜け目としてあるのが「IT」分野です。
カーストの中ではITはどこにも属さないので、誰でもなることができます。

インド人の数学教育や英語教育が進んでいることもありますが、この「ITはカースト外」という考えもあり、インドのITはものすごい勢いで発展しています。

今後もいい仕事に就くためにIT分野で活躍したいインド人は増え続けるでしょう。

ヒンドゥー教とインドの生活

ヒンドゥー教はインドで一番広く普及している宗教です。

そのため、インドの生活にも密接に関係しています。

右手が不浄の手

ヒンドゥー教では、右手が不浄の手、つまり綺麗な手とされています。

そのため、ヒンドゥー教の人たちは基本的に、右手でご飯を食べたり、人と握手をします。

逆に左手はトイレの時に使います。

ヒンドゥー教の食事

ヒンドゥー教では、牛は神聖な動物とされているので、牛肉を食べません。
なぜ牛が神聖な動物とされているかは、三大神のシヴァが移動する時に牛に乗るから。

牛乳などの乳製品に限っては、牛を全く傷めないのでOKとなっています。

食事だけでなく、インドでは牛が大切に扱われています。

ヒンドゥー教徒の願いは「解脱すること」

人が死んだ後、また人以外にもあらゆる動物などを含めた生物に生まれ変わることを「輪廻」といいます。

その生まれ変わる生物(来世)はカルマ(生きているうちにした行い)によって決まるとされています。

ヒンドゥー教徒の人は解脱といって「生まれ変わりまた死ぬことを繰り返す輪廻から抜け出すこと」を願っています。

ヒンドゥー教徒の人たちは延々に輪廻が続くことを「苦」だとしているからです。
そのため死んだ後にまた生き返らないことは「解脱」といい、ヒンドゥー教徒にとっての理想となっています。

そして、遺灰を川に流すことで解脱できるとと考えられています。

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2019年7月10日

まとめ

インドで大多数を占めるヒンドゥー教について紹介しました。

たくさん神様がいたり、牛を大切にしたりする面白い宗教です。

「インド=ヒンドゥー教」ではないということだけ覚えておいてください。

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