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ガンジス川沿いでの火葬について【理由・流れ・カーストの格差など】

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ガンジス川沿いでの火葬してるのは知ってるけど、なんでなんだろう?

インドを象徴とも言えるガンジス川。
ガンジス川と聞けば「火葬」もセットでイメージする人も多いと思います。

では、なんで普通の川じゃなくてガンジス川で火葬するのでしょうか?

その理由は、インド人の大多数が信じるヒンドゥー教が関係しています。

この記事では

  • ガンジス川で火葬する理由
  • ガンジス川での火葬に流れ
  • 火葬する人や火葬できない人
  • 火葬とカースト制度の格差
  • 火葬を見る際に気をつけるべきこと

などを中心に「ガンジス川での火葬」について紹介していきます。

ガンジス川での火葬に興味がある人はぜひ読んでみてください。

目次

ガンジス川で火葬する理由

インドには8億人ものヒンドゥー教徒がいて、ヒンドゥー教にとってはガンジス川は「ガンガー」という神様がいる神聖なものだと考えられています。

そのため、毎日たくさんのインド人がガンジス川を訪れ、沐浴を行っています。

そして、死後はガンジス川沿いで火葬をします。
火葬して出た遺灰をガンジス川に流すことは、ヒンドゥー教徒にとっては死者の魂をガンジス川に還すこととなり、「死者への敬意」を表すものとなっています。

また、遺灰をガンジス川に流すことで、「永遠に続く輪廻転生から解脱できる」とされているからです。

ただし、ヒンドゥー教全員がガンジス川で火葬するというわけではありません。

ヒンドゥー教徒にとってガンジス川沿いでの火葬は理想ですが、インドはものすごく広いので、基本的にガンジス川からそれほど遠くない人のみです。

南インドの人は基本南インドで火葬されます。

夏だと遺体がすぐに朽ちるので、北インドの人であっても、夏場だと近場で火葬することが多いです。

ガンジス川での火葬について

ガンジス川沿いならどこでも火葬していいというわけではありません。
「○○・ガート」と呼ばれる設備が整った火葬場で火葬を行います。

インドのバラナシのガンジス川沿いには いくつかの火葬場があります。

毎日誰かしらの遺体が運ばれては、基本的に24時間体制で火葬が行われています。

火葬の流れ

火葬される遺体は、親族の人達によって担架に乗せられて火葬場に運ばれます。
そして、火葬場に着くと、まず担架ごとガンジス川の中に浸されます。

「燃やす前に水に浸けたら燃えにくくなるのになんで?」と不思議に思う人も多いと思いますが、神聖なガンジス川の水によって「遺体を清める」ためです。

そして薪に火をつけて火葬します。
遺骨はそのままガンジス川に流す人が多いですが、持ち帰る人もいます。

例外的に火葬されない人

遺体は基本的にお金を払えば火葬されます。

しかし、

  • 赤ちゃん
  • 子供
  • 妊婦
  • 事故死や疫病で亡くなった人
  • 自殺した人

は火葬されずに、そのまま遺体はガンジス川に流されます。

つまり、火葬されず水葬される人もいるのです。

ガンジス川で「死体が流れてきた」と言う人もたくさんいるね。

ガンジス川の火葬とカースト制度の格差

ヒンドゥー教の大きな特徴として「カースト制」があります。

このカースト制度とは、人をカーストというクラスに分け、生まれたときから「身分」が決まっており、就くことのできる職業も決まっています。
制度上は廃止されているのですが、現代でも文化として色濃く残っています。

そのカースト制度が火葬においても色濃く影響しています。

火葬を頼む人はカースト上位のお金持ち

ガンジス川で火葬できる人は基本的に裕福な人です。

どこに住んでいるかは人によりますが、遺体をわざわざバラナシのガンジス川まで運んでくるのにお金がかかります。

さらに、遺体も火葬するための薪もたくさん購入する必要があります。

遺体が完全に骨だけになるためにはある程度の薪が必要で、薪の量がしっかりないと、中途半端に燃え残るからです。

現在はガスでの火葬をすることもできますが、薪を使った火葬の方が高級とされています。

このように、ガンジス川で火葬するとなると、遺体をガンジス川まで運ぶお金から、火葬するための薪なども購入する必要があります。

そのため、ガンジス川まで遺体を運ぶことのできる人はある程度お金を持った人しかできません。

火葬をする人はカースト最下層の貧しい人

それとは反対に、火葬を行う人はカースト制度の中でも最下層の貧しい人たちです。

火葬をするという職業自体がカースト最下層の職業となっています。

この層の人たちは人間なのですが、カースト制度の中では「人間以下」とされています。

ヒンドゥー教の考えで、遺体に触ることは「死」が伝染するとされ、親族でさえ触ることはいいとされていません。

こういう考え方もあり、遺体を扱うのは最下層の人の職業になっているのです。

裕福な人の遺体を貧しい人が火葬するという構図ができています。

ガンジス川の火葬は写真撮影禁止

ガンジス川に行って、火葬を見る人もいると思いますが、ガンジス川で行われている火葬を写真で撮ってはいけません。

衝撃な光景を写真に収めたい気持ちはわかりますが、写真撮影は禁止されています。

自分の家族が火葬されているのを写真で撮られるのは嫌ですよね。

また、写真を撮ってなくてもカメラを首から下げていたり、持っているだけで怒られたりします。
他にも「撮影料をよこせ」と、お金を取るためにグチグチ言ってくる人もいます。

カメラを持っている人は変なトラブルに巻き込まれないためにも、火葬場の近くでは、自分のバッグにしまっておきましょう。

スマホを持っているだけでも、いろいろ理由をつけてお金を取って来ようとする人もいるので、火葬を見に行く時にはなるべく手ぶらで行きましょう。

ガンジス川の周りには、観光客を狙った詐欺師などがたくさんいるので観光の際は気をつけるようにしてください。

ガンジス川の観光で気をつけることはまた別の記事にまとています。

ガンジス川沿いでの火葬まとめ

ガンジス川での火葬に関することについて説明しました。

ガンジス川で火葬は、ヒンドゥー教と密接に関わっているものだということを覚えておいてください。

人が1m先で火葬されている光景は日本では普通見ることができません。
そのため、人の死を自分の目で見ることはとても意味があると思います。

火葬の光景を見れば、あなたの人生観の大きな影響があるかもしれません。

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