世界一厳しいと言われるイスラエルの空路出国しましたが、なかなか大変でした。
今回は自分の経験を元に世界一厳しいと言われている「イスラエルの出国審査」とあまり情報の無い「エルサレムからベン・グリオン国際空港へバスを使った行き方」について説明していきます。
どんな流れで出国審査が行われるのかが事前に分かっていれば、不安が軽減されるはずです。
イスラエルの空路出国は世界一厳しい

どの国でも出入国審査はありますが、イスラエルは世界的に見ても出入国が厳しい国の一つです。
特にイスラエルは陸路入国と空路出国が厳しいとされています。
イスラエルはパレスチナ問題の関係で周りのアラブ諸国から嫌われている上、パレスチナ自治区のガザの過激派からも「イスラエルの空港を発着する飛行機を攻撃対象とする」と声明を出されているので、警戒せざるを得ないのでしょう。
実際過去にはベン・グリオン国際空港で日本人が銃を乱射するという無差別テロを起こし、大勢の人が犠牲になった過去もあります。
そういった理由から、他の国よりテロを用心してイスラエルを空路出国する搭乗者に対してのチェックが厳しくなっています。
といっても僕自身、以前入国の厳しいとされるヨルダンからイスラエルに陸路入国をしました。

その時は想像以上に楽だったので、空路出国も楽なのかなと思っていました。
しかし、思った以上に面倒くさかったです。
そこで今回は出国の流れや注意点などを経験に基づいて詳しく解説していきたいと思います。
エルサレムからベン・グリオン国際空港への行き方

エルサレムからイスラエルの首都テルアビブにあるベン・グリオン国際空港までは約55km離れています。
いくつかの移動方法がありますが、エルサレムからベン・グリオン国際空港まで一番安く行ける方法はバスを利用する方法です。
エルサレムの街からベン・グリオン国際空港まで直通のバスが出ています。
一旦バスに乗れば乗り換えなしで空港まで簡単に行くことが可能です。

ベン・グリオン国際空港までのバスはエルサレムのセントラルバスターミナルの近くから乗ることができます。
セントラルバスターミナルからではなく、セントラルバスターミナルの近くからということに注意してください。
安宿が集まっている旧市街からは離れているので、トラムを利用して行きましょう。
トラムを使えば一律5.9シュケルで、楽に移動することができます。
トラムを利用した場合は、「Central Station」駅で降りてください。
それぞれの駅は1駅分しか離れていないので、どちらも所要時間は約15分ぐらいです。
トラムは日中であれば約6分おきに乗車できます。

「Central Station」駅で降りた後、バスターミナルの目の前にある道路沿いを東に170m歩くと空港行きのバス乗り場があります。
上の写真に写っている道を奥に進んでください。
ベン・グリオン国際空港までのバスは485番のバスです。
バスの時間はGooge Mapsを利用して調べることができますが、僕が乗った時は予定より20分遅れでバスが来たので時間に余裕を持ってバス停に行くようにしてください。
ベン・グリオン国際空港までのバスの乗り場
バスのチケットと車内設備
バスが来たら大きい荷物をバスの下に入れて、バスに乗り込みます。
バス料金は16シュケルで、運転手に直接支払いチケットをもらいます。
エルサレムを出発したバスは高速道路を走り空港に向かいます。
所要時間は交通状況によって変わってきますが、僕が乗ったときは空港まで45分かかりました。
一応1時間ぐらいかかるとみておいた方がいいでしょう。
バスの中ではWi-Fiを無料で利用することができます。

バスはまずターミナル1の前を通り、最終目的地のターミナル3に到着します。
国際便の人はターミナル3の人がほとんどだと思います。
自分の乗る飛行機がどのターミナルから出発するか事前に確認しておきましょう。
一般的に空路出国をする場合、離陸の2時間前に空港に到着するぐらいがいいとされています。
しかしイスラエルを空路出国する場合、空港には離陸時間の3時間前に到着することが推奨されています。
これはイスラエルの出国審査は他の国より時間がかかるため、2時間前に空港に到着すると乗り遅れる可能性があるからです。
イスラエル出国審査の流れ
イスラエルの出国は以下のような流れで進んでいきます。
では、それぞれの工程について詳しく解説します。
チェックイン

空港に付いたらまずはチェックインカウンターに行き、チェックインを行います。
僕はイスラエルのテルアビブからトルコのイスタンブールまでペガサス航空を使って移動したので、チェックインに関しては航空会社によって多少違うところがあるかもしれません。

僕の場合、バスがターミナル3に到着した時点で搭乗する便の出発時間まで3時間前でした。
しかし、チェックインカウンターに行くとすでに長蛇の列ができていました。
出発時間の3時間前に来ることは世界でも共通の常識のようです。
列自体はそんなに時間がかかるとは思える長さではありませんが、自分の番が来たのは50分後。
こんなに時間がかかったのは、チェックイン時にセキュリティチェックも兼ねていて、たくさんの質問をされるため一人一人のチェックインに時間がかかるからです。
空港内はフリーWi-Fiがあるので、ネットをしながら待つことができるだけいいのですが。
僕がチェックインする時も後ろにたくさんの人が並んでいるにもかかわらず「セキュリティチェックのためいくつか質問をするので答えてください」と言われ、5分間ぐらいかけて質問されました。
質問内容としては、以下のようなことを聞かれました。
- イスラエルの滞在期間
- イスラエルではどこの街に行ったか→「パレスチナ自治区」に行ってても言わないように
- イスラエルの後の渡航先であるトルコの滞在期間
- トルコを出国した後の予定
さらにパスポートをめくりながら、4年前に行ったマレーシアと2カ月前に行ったモロッコのことについてを聞かれました。
- 現地に友達はいたのか
- 何の目的でその国に行ったのか
- その国のどこの街に行ったのか
- 何日間滞在したのか
パスポートが本当にその人のものか、怪しい人物ではないかなどをチェックしているだけで、落ち着いて答えれば何も問題ありません。
質問が無事終われば預け荷物にタグを付けられ、パスポートにも黄色いシールが貼られます。
荷物を預ける

荷物にタグが付けられた後は、すぐ後ろの壁沿いにあるカウンターに行きます。
預け荷物の重さが計られて、そして機内持ち込み用のバッグにもタグが貼られました。
普通のキャリーケースは後ろにあるベルトコンベヤーに載せて、そのまま流していたのですが、僕の荷物をはじめバックパックを預ける人たちはここで荷物を預けることはできませんでした。
バックパックを預ける人は、チェックインカウンターBの左側にある場所にあるところで荷物を預けるように言われました。

「Departure」と書かれた場所に行くと左側に預け荷物を検査するMRIに似た大きな機械があります。
そこにいる人に荷物を渡し、エックス線で荷物が検査されます。
検査が終われば、近くにあるエレベーターの中にある荷台に載せて完了です。
セキュリティチェック・手荷物検査
預け荷物の検査が終われば、そのまま通路を進み「Departure」と書かれたところで手荷物のセキュリティチェックを受けます。
列に並んでいると便の時間を聞かれ、なぜか同じ便に乗る人まとめて最前列に行かされました。
これは並んでいる人の中で出発時間が近かったからだと思われます。
自分の番が来たら、電子機器を箱に出します。
他のものはバッグに入れたままで大丈夫です。
係員が小さい棒で手荷物と身体をチェックします。
それが終われば、手荷物をX線でチェックします。
この時、コイン全て出すように言われました。
何か所かに分けて入れていたので、全部出すまで数回されました。
出国審査

手荷物検査が終われば出国審査です。
一般的な空港だと出国審査官が座っているブースに行き、パスポートを提出し、スタンプをもらって出国審査完了という形式のところが多いです。
しかし、イスラエルは違いました。
全部機械で出国審査が終わりました。

イスラエルのパスポートを持つ人は出国審査官がいるブースに並んで出国審査をするけど、その他の外国人旅行者は全員壁沿いにある機械で出国審査を行うよ!
操作はいたって簡単で、パスポートの顔写真のページを機械にかざすだけ。
どうやって読み込ませるかは画面に文字と動画で説明が出ているので誰でも分かるようになっています。
パスポートを置いて、読み取りが100%になるまで待ちます。
パスポートをかざした後に、機械に表示される文字が英語から日本語になったのは驚きました。
入国審査の時にもらった紙の赤いカードが出力されるので、その印刷された赤いカードを持ってゲートへ行きます。
そして、そのゲートに赤いカードをかざすとゲートが開くので、そこを通れば出国審査終了です。
イスラエルの出国審査まとめ
イスラエルを空路出国する場合は、離陸の3時間前に来た方がいいというのは本当でした。
チェックインにも、セキュリティチェックにも他の国よりも多くかかるので、時間に余裕を持って空港に行くようにしましょう。
あと、チェックイン後から出国審査のゲートをくぐるまでは写真撮影は厳禁です。
僕は自分の荷物の写真を撮っただけなのに、かなり質問責めされました。
質問やセキュリティチェックは厳しめですが、落ち着いてすれば大丈夫です。
無事イスラエルを出国できるように願っています。