十字架がたくさんあることで有名なある「十字架の丘」。
その異様な姿から珍スポットとして人気です。
記事内では、
- 十字架の丘の歴史・十字架がたくさん立てられてる理由
- 行き方
について記述しています。
今回は、僕自身が利用したリトアニアのシャウレイの街からバスを使って十字架の丘へ自力で行く方法を画像付きで詳しく説明していくので、十字架の丘に行きたい人は参考にしてください。
リトアニアにある世界遺産「十字架の丘」
ヨーロッパ北東部に位置するリトアニアには、一風変わった世界遺産があります。
それが「十字架の丘」です。
リトアニア語では「Kryžių kalnas」と表記されます。
5万本という大量の十字架が集まっているこの場所は、神秘的な聖地として知られています。
十字架の丘は歴史的背景や由来を反映しており、単なる観光地以上の深い意味を持っています。
十字架の丘の歴史・5万本もの十字架が立てられてる理由
リトアニア中部のシャウレイ近郊にある十字架の丘の起源は不明ですが、19世紀にはすでに多くの十字架が立てられていたという記録があります。
十字架の丘は、リトアニアの宗教的信仰と民族的自由への願いが深く絡み合って生まれました。
リトアニアは長い間異教徒の国であり、キリスト教化に抵抗していましたが、キリスト教を受け入れると、信仰の表現として多くの十字架が建てられました。
さらに、ロシア帝国やソビエト連邦の支配下にあった時代、十字架の丘は民族独立の象徴やアイデンティティを求める場所となりました。
特に1831年と1863年の反ロシア抵抗運動で戦死したリトアニア人を追悼するため、多くの十字架が設置されました。
その後も、政治的、宗教的、経済的な困難を乗り越えた人々によって新たな十字架が加えられてきました。
ソビエト時代には政府による破壊が行われましたが、その度にリトアニア国民により何度も再建され、現在でも困難や悲劇の象徴として存在し続けています。
十字架の丘の見どころ
世界遺産に指定されている十字架の丘は、単なる観光地を超えた特別な場所です
ここには5万本以上の十字架が集まり、訪れる人々に強い印象を与えます。
各十字架には祈りや願い、歴史の重みが込められており、これを理解することでリトアニアの歴史への理解が深まり、国の精神性を感じることができます。
様々な大きさの十字架が並ぶこの場所は、厳粛でありながら温かさも感じられます。
リトアニア国民の深い信仰心と不屈の精神が感じられる、世界で唯一の不思議な景色を体験することができます。
シャウレイから十字架の丘への行き方
十字架の丘は、バルト三国の1つであるリトアニアの中部のシャウレイという街の近くにあります。
十字架の丘は、ど田舎にあり、周りに何もありません。
十字架の丘の場所
十字架の丘へ行くためには、起点となる街である「シャウレイ」に行きましょう。
シャウレイはリトアニアの第4の都市なので、他の国や街から簡単に行くことができます。
カウナスや首都ビリニュスからはバスや鉄道でのアクセスがおすすめです。
僕自身は隣の国のラトビアの主都リガからバスに乗って移動しました。
シャウレイの街から路線バスを利用した行き方
僕自身も利用したのが、バスを利用したアクセスです。
シャウレイのバスターミナルから路線バスに乗り、十字架の丘の近くまで行くことができます。
バス停からは約2km歩く必要がありますが、この方法が最もコストを抑えて行く方法です。
ただし、バスの本数が少ないのが欠点です。
シャウレイの街からタクシーを利用した行き方
もう一つの方法は、シャウレイの街からタクシーを利用することです。
タクシー料金は「往復+約1時間の待機」で20ユーロから(交渉次第)となります
タクシーを使って行くメリットは、バスの時間を気にせずに十字架の丘を楽しめること、そしてバス停からの往復4kmの徒歩移動を省けるため、体力的に楽な点です
1人での利用は費用が高く感じるかもしれませんが、グループで利用すれば割り勘にすることで、コストを抑えることができます。
十字架の丘に行くツアーに参加する行き方
十字架の丘へのツアーは数は限られていますが、開催されています。
ツアーはシャウレイの旅行会社だけでなく、首都ビリニュスの旅行会社でも提供されていることがあります。
また、ごく一部ですが、オンライン上から予約できるツアーもあるので探してみてください。
シャウレイから十字架の丘へのバス移動について
シャウレイの街から十字架の丘の近くまでは路線バスが運行しているので、それを利用します。
十字架の丘行きのバスはシャウレイのバスターミナルから出ています。
シャウレイのバスターミナルの場所
十字架の丘へのバスチケットの購入
十字架の丘へのバスのチケットは
- バスターミナルの窓口で購入
- バスの運転手から直接購入
のどちらかの方法で購入することができます。
十字架の丘に行く場合は「ドマンタイ(Domantai)」というバス停で降ります。
チケットを購入するときに「ドマンタイまで」と伝えましょう。
シャウレイのバスターミナルから十字架の丘近くのドマンタイのバス停までは0.74ユーロです。
僕はチケットをバスの運転手から直接購入しました。
一応お釣りは用意していましたが、大きい金額のお札は控えるようにしましょう。
スーツケースやバックパックなど大きな荷物はバスターミナル内にある預り場所で預けることもできます。
この記事で紹介している方法で行く場合は、最低4km歩く必要があるので、大きな荷物は預けることをオススメします。
シャウレイのバスターミナルから十字架の丘近くのドマンタイまでの移動
十字架の丘への路線バスの車体は古いです。
Wi-Fiのパスワードが書かれた紙が車内に張られていましたが、電波は飛んでいませんでした。
バスはシャウレイのバスターミナルを出発した後、何のアナウンスもなく進んで行きます。
運転手にチケット購入時に「ドマンタイ」と伝えておけば、ちゃんとで停車してくれます。
たぶん何も言わなくても、日本人の見た目だと観光客だと分かるので停車してくるとは思います。
シャウレイの街から約20分でバス停に着きます。
ドマンタイバス停の場所
ドマンタイのバス停から十字架の丘まで歩く
「ドマンタイ」のバス停でバスを降りた後は、十字架の丘までは約2km歩かなくてはいけません。
バス停から少し北方向に戻り、シャウレイ方面を前にして左に曲がります。
北側に木が並んで立っている一本道を歩きます。
しばらく歩けば、十字架の丘が右手に見えてきます。
十字架の丘行きのバスの本数は少ないので注意
十字架の丘に行く際に、注意してほしいのはシャウレイと十字架を結ぶバスの本数はあまりないということです。
上の写真は、2017年時点の十字架の丘のバス停に掲示してあった十字架の丘からシャウレイの街までの時刻表です。
見た通り、本数が少ないです。
シャウレイから十字架の丘行きのバスは1日に14本、十字架の丘からシャウレイの街までのバスも1日に14本しかありません。
十字架の丘に行く前に、どの時間のバスに乗って帰るのかを決めておいたほうがいいと思います。
数年前のブログの写真を見てもほぼ変わっていないので、今後大きく変わることはないことはないでしょう。
十字架の丘からシャウレイへの帰り方
シャウレイへ戻るバスは、十字架の丘まで乗ってきたときに降りたバス停とは違うバス停から出発します。
正確には、反対側の道路沿いにあり、南に約50m離れたところにシャウレイに戻るバスが停車するバス停があります。
帰りのバスは行きのバスよりも乗客の乗り降りが少なく約15分で到着しました。
シャウレイへ戻るバス乗り場の場所
リトアニアにある十字架の丘に関するよくある質問
十字架の丘には十字架の数は何本ですか?
はっきりとした数字は公表されていませんが、5万本以上あるとされています。
十字架の丘は世界遺産に登録されていますか?
はい、十字架の丘は世界遺産の無形文化遺産に登録されています。
十字架の丘周辺で宿泊することはできますか?
十字架の丘周辺にはほとんど宿はありません。十字架の丘から約2.6km離れたところに「Girele」というホテルがあるぐらいです。シャウレイの街であれば、たくさんのホテルがあります。
リトアニアにある十字架の丘への行き方まとめ
十字架の丘は珍スポットとして有名で、行く価値はかなりあると思います。
ツアーに参加しなければ、とても安く行くことができるんでぜひ行ってみてください。
シャウレイの街には少しだけ見所がありますが、十字架の丘のついでに観光するところはないので、日帰りで十分かなと思います。
ただし、午後遅くシャウレイに到着した場合は1泊した方がいいと思います。
僕は十字架の丘を見た後すぐにリトアニアのカウナスという街に移動しました。
カウナス行きの最終のバスの時間は17:30なので、カウナスに行く人はそれまでに十字架の丘に行くように予定を立てておきましょう。