たくさんある世界中の絶景中でも、ひときわ日本人に人気のある「愛のトンネル」。
名前は知らなくても、愛のトンネルの写真を見たことがある人は多いと思います。
あまり知られていませんが、愛のトンネルはウクライナにあります。
ウクライナにあると言っても、トンネルがあるのは、外国人旅行者が集まる首都キエフやリヴィウから遠く離れた田舎町。
そこで今回は、愛のトンネルの情報とともに、リヴィウから愛のトンネルまで電車とバスを使った一番簡単な行き方と、観光する上での注意点について説明していきます。
今回はリヴィウからの行き方になりますが、キエフからも電車一本でリヴネに行ける上に、途中からの行き方は同じなので、キエフから行こうと思っている人も参考にしてみてください。
ウクライナにある愛のトンネルについて
愛のトンネルとは、ウクライナにある線路の上にある草木で作られているトンネルのことです。
その自然が作った幻想的な景色は、日本だけでなく世界中で人気があります。
まさしく「インスタ映え」する景色です。
愛のトンネルのある線路自体は「クレーヴェン」と「オルツィヴ」という二つの街を結ぶんでできており約6.5kmあるのですが、写真でよく見る愛のトンネルとよばれる草木がアーチ状になっている部分は約5kmです。
愛のトンネルのある町には他に何もありませんが、その綺麗で写真映えする景色を一目見ようと、ウクライナ人だけでなく、多くの外国人観光客が訪れています。
「恋人同士でトンネルをくぐると願いが叶う」というロマンティックな噂もあるので、カップルや夫婦で行く人が多いです。
また、「恋人がいない人がくぐれば恋人ができる」という噂もあります。
どっちにしろ行くことは恋愛面では縁起がいいみたいです。
愛のトンネルのベストシーズンは夏
「愛のトンネル」の写真として有名でみなさんがイメージするのは緑色のトンネルだと思います。
これはウクライナの夏の時期の様子です。
したがって、緑のトンネルを見たい方はウクライナが夏である「6~8月ごろ」がベストシーズンとなります。
夏の愛のトンネルが一番有名ですが、秋は紅葉、冬は雪がつもり、それぞれに幻想的な景色を楽しむことができます。
ただし、ウクライナの冬はかなり寒いので、気候的にも夏に行く人が多いです。
愛のトンネルがある場所と行き方
愛のトンネルがある場所はクレーヴェンという田舎町
愛のトンネルはウクライナの北西部にあるクレーヴェンという街にあります。
ウクライナに来る外国人観光客はほとんどが訪れる「キエフ」と「リヴィウ」からのどちらかも離れた場所に位置しています。
首都キエフからはクレーヴェンまでは約360km、リヴィウからは約200kmと遠いのでアクセスのいい場所にあるとは言えません。
愛のトンネルの場所
愛のトンネルへは電車とバスで行ける
ただし、行く方法は簡単です。
電車1本とバス1本で行くことができます。
リヴィウ(またはキエフ)からリヴネという街に電車で行き、駅前から出ている路線バスに乗り換えてリヴネからクレーヴェンに行くという方法です。
クレーヴェンでは愛のトンネル近くのバス停で降り、そこから1.5km歩くと愛のトンネルに着きます。
ネット上にあるブログを読んでみるとなぜかリヴィウからルーツクという街へ行った後リヴネに行くという遠回りして行く方法が多数紹介されていますが、今回紹介する行き方が一番簡単で無駄のない行き方になります。
- リヴィウからリヴネまでの電車移動
- リヴネからクレーヴェンまでのバス移動
- クレーヴェンのバス停から愛のトンネルまでの徒歩移動
記事内では、上記の3つに分けて説明していきます。
キエフから愛のトンネルに行く人は、リヴィウからリヴネの項目を飛ばして、リヴネの駅からの行き方から参考にしてください。
リヴィウからリヴネまでの電車移動
リヴネ行きの電車のチケットについて
チケットは前日にリヴィウの駅で購入しました。
電車の窓口の人は英語が伝わらないことが多いです。
特に中年の人以上はその可能性が高くなります。
その場合はスマホの翻訳機能を使って、画面を見せたり、メモを見せたりしましょう。
オンライン上でも予約することができます。
リンク ウクライナ国鉄公式ホームページ
いくつかの時間の選択肢がありましたが、リヴィウを9:50に出発し、リヴネに12:30に到着する便を選びました。
所要時間は2時間40分となります。
僕は二人分を同時に購入して95フリブニャでした。
1人当たりは47.5フリブニャということになりますが、細かい端数は切り上げられたり切り捨てられるので正確な金額ではないかもしれません。
リヴィウの鉄道駅の場所
リヴィウからリヴネに電車移動
電車は全席指定です。
購入したチケットに、乗車する電車番号と席番号が書かれています。
分からない場合は、電車の前でチケットをチェックする人に見せると教えてくれます。
電車の中は、壁に座席番号が書かれています。
これもまた分からなければ、一般のお客さんに聞きましょう。
ウクライナ人は優しい人が多いので、ちゃんと教えてくれるはずです。
電車は予定時刻通りに発車しました。
発車してすぐにチケットチェックがあるので、手元に出しておきましょう。
電車は何度か駅に停車しながらリヴネを目指します。
電車は定刻通りに終点であるリヴネに到着しました。
チケットの予約をする・荷物を預ける
僕は愛のトンネルを見終わった後にリヴネからキエフに寝台列車で移動しました。
その電車のチケットはリヴネ駅についてすぐに購入しました。
そして、大きな荷物であるバックパックを駅にある荷物預かり所に預けてから愛のトンネルに向かいました。
愛のトンネルを見た後に移動する人、大きい荷物を持っている人は下の記事を参考にしてみてください。
リヴネのおすすめメレストラン情報もあります。
リヴネからクレーヴェンまでのバス移動
リヴネの駅に着いたら、愛のトンネルの近くまでは路線バスに乗って移動します。
愛のトンネルに行くバスが発車しているのはリヴネの鉄道駅から歩いてすぐの場所です。
そこにはたくさんの路線バスが発着しているので、一目で分かるはずです。
愛のトンネル行バスの乗り場
バスに乗りクレーヴェンへ
愛のトンネル行きのバスは4番乗り場から出ています。
バスは頻発しており、基本は15分おきに出ています。
早朝は10分おきです。
それでもたくさんの人が利用するので、いつも満席とはいかなくてもかなりの乗車率です。
愛のトンネルまでは45分間ぐらいかかるので、ずっと立ったままでは辛いと思うので、席がいっぱいだったら次の便に乗ることをオススメします。
乗車料金は18フリヴニャです。
リヴネを出発して、45分後に到着しました。
バスは一度愛のトンネルの南側を走りますが、Uターンして愛のトンネル近くのバス停に行くので間違えて降りないようにしましょう。
到着した時に2人のお客さんが教えてくれました。
その2人とはそれまでに一度も話していませんでしたが、優しく教えてくれました。
クレーヴェンには愛のトンネル以外に目立った観光名所はありません。
観光客がそのバスに乗る目的はほぼ100%愛のトンネルです。
地元の人もこちらがウクライナ人じゃないと分かると、教えてくれることが多いようです。
乗客が教えてくれなかったとしても、出発時に運転手に「愛のトンネル」と目的を伝えてチケットを購入するので、降りる場所は運転手が教えてくれるだろうと思います。
愛のトンネルの最寄りのバス停の場所
クレーヴェンのバス停から愛のトンネルまでの徒歩移動
バスを降りた後は、来た道を少し戻り、看板の矢印に従い東側に向かって進みます。
何もない田舎道を歩きます。
愛のトンネルに行く道には線路があります。
この線路は愛のトンネルに繋がるものではありません。
その線路を越えると、駐車場があり、お土産を売ってる人がいます。
駐車場を越えたところに線路があるので、右に曲がると愛のトンネルが姿を現します。
愛のトンネルを観光する時の注意点
愛のトンネルを観光する際に注意するべきことがあります。
夏の時期は蚊に注意
愛のトンネルではベストシーズンである夏の時期は蚊が大量発生します。
それもかなりの数で、薄い服だと服の上からさしてくるそうです。
愛のトンネルでは、アングルを変えて写真を何枚も撮ると思います。
その撮影中にずっと蚊のことが気になっては、心から楽しむことができません。
僕は9月の中旬に行ったので、ほぼ蚊はおらず何のストレスもなく愛のトンネルを楽しめましたが、夏に行く人は防虫スプレーを使うなど、しっかりと蚊の対策をしておきましょう。
1日数回電車がくるので危ない
愛のトンネルは線路の上にできたアーチ状のトンネルということを忘れてはいけません。
その線路は現在も使われており、一日に3本貨物電車が通ります。
観光客の考慮してか、かなり低速で走りますが、危ないので気を付けてください。
車体が大きいので、線路から少し離れたぐらいだと当たります。
ゆっくり走るといっても、接触するとかなり危ないので電車が来たときはしっかりと線路から距離を取るようにしてください。
それでも電車と愛のトンネルはかなり写真映えすることもあって、ギリギリまで写真を撮っている人もいました。
電車側も人に近づくと警笛を鳴らすので、鳴らされたら素直に線路から離れましょう。
人懐っこい犬がいる
愛のトンネルには野良犬が3匹いました。
行く前に見た誰かのブログでもその犬の写真が載っていたので、その近くに住み着いているのだと思います。
噛みついてくることはありませんでしたが、なめられることはありました。
人懐っこく、人間を怖がってなかったです。
2時間以上後に、愛のトンネルを出てバス停に向かうときも途中までついてきました。
注意というまでもいきませんが、犬が苦手な人はちょっとしんどいかもしれません。
愛のトンネルからリヴネへの帰り方
愛のトンネルからリヴネへ帰るには来た道を逆に進むだけです。
バスを降りたバス停の反対車線にあるバス停からリヴネ行きのバスは出ています。
こちらも15分ごとぐらいに頻発してあるようでした。
乗車料金は行きと同じ18フリブニャです。
行くときにバスに乗った駅前のバス乗り場が終点なので、最後まで乗っていたら大丈夫です。
愛のトンネルは日帰りは可能か
愛のトンネルは日帰りで行けるのか
キエフとリヴネは遠く、電車で6〜7時間ほどかかるので、日帰りは不可能です。
リヴィウとリヴネは電車で2時間40分なので、時間的にかなり厳しいですが、可能です。
ただし、曜日によって運行する電車の時間が違っていたりするので、事前にチェックしておきましょう。
オススメは僕がしたように、朝リヴィウを出発しリヴネに移動。
日中愛のトンネルを楽しみ、夜行電車でキエフへ移動すると時間を有効活用できるのでオススメです。
そうでない場合は、リヴネに一泊して、ゆっくりするようにしましょう。
おわりに:愛のトンネルが題材の映画もある
愛のトンネルはアクセスは悪いですが簡単に行くことができます。
ベストシーズンは観光客が殺到するらしいので、僕が行った9月は観光客も蚊もほとんどいなかったので、狙い目だと思います。
僕も愛のトンネルについて調べるまで知らなかったのですが、2014年に「クレヴァニ、愛のトンネル」という映画にもなっています。
YouTubeで予告編を見たら、先生と生徒の禁断の恋というモノを題材とした恋愛映画みたいです。
Amazonのプライム会員になっている人に関しては、Amazonビデオから見ることができます。
自分で愛のトンネルに行く前に見ておくのもいいかもしれません。