インドとネパールは隣接しており、簡単に出入国することができます。
インドからネパールに陸路入国する場合、入国できるポイントがいくつかあります。
今回は1番有名で、なおかつ1番多く使われているルートであるスノウリから入国する方法を紹介します。
入国方法だけでなく、バラナシからカトマンズまでの移動方法を含めて説明します。
今回は、バラナシから電車とバスを使い国境へ行き、ネパールに入国した後は夜行バスに乗ってカトマンズに向かいました。
まずはネパールに1番近い鉄道駅「ゴーラクプル」へ移動する

バラナシからゴーラクプル(Gorakhpur)行きの電車は、1日に何本かあります。
僕は国境に遅い時間帯に着いた場合、バスがあるか心配だったので夜に出て朝に着く夜行電車に乗りました。

バラナシジャンクション駅を0:30に出発し、到着は6:55の予定だったのですが、列車が遅れて2:00前に出発し、8:00頃到着しました。
ゴナクプールは終点駅なので、降り過ごす心配はありません。
僕も着いたことに気づかず、掃除の人に起こされました。周りを見渡すと誰もいませんでした。
駅に着いたらするいつものこと

僕は、電車が新しい街に到着すると、いつもすることがあります。それは「チャイ」を飲むことです。
駅のホームで買うチャイはいつも7ルピーです。
特に夜行電車に乗って、起きたばかりだと、頭がぼけーっとしています。
新しい街では、リキシャなどや客引きを避け、時には交渉して利用し、地図を見ながら目的地を目指します。
そのためには頭をフル回転させなければいけません。
なので、あったかくて甘いチャイをゆっくり飲んで、目を覚まさして駅からの移動の準備をします。

水飲み場もあるので、そこで、顔を洗ったり、歯を磨いたりしても目が覚めます。

利用してないので、金額は分かりませんが、ゴナクプール駅のホームにあるトイレは有料です。
バラナシジャンクション駅のトイレも有料でした。
外に出て、駅の敷地内を西側に沿って歩くと、無料で使えるボロくて汚い男性トイレはありました。
バスに乗ってスノウリへ

スノウリへ行くバスが出るバスターミナルは駅の南側にあります。
駅の中心の南側にのびる一本の通りがあります。この通りを行けばバスターミナルがあります。目印は馬に乗った銅像です。
スノウリ行きのバスが出ているバスターミナルの場所
バス以外にも、駅の周りには、たくさんのバンを使った乗合タクシーがいます。
僕は上の写真を撮っている時に、バスの客引きから話しかけられました。
バスまでついて行くと、バスの乗客は数人だけでした。
「あと10分くらいで出発する」と言われましたが、なんとなくまだ出発しなさそうに思えたので、ご飯を食べてくると言ってその場を離れました。
少し歩くと、走っていたバスが停車し、「スノウリボーダー?」と聞いてきました。
値段を聞いてみると、さっきのバスと同じ90ルピーだったのでそれに乗りました。

田んぼが両脇にある道を進んでいきます。
荷物は屋根に置く方式で、荷物の扱いは荒いです。
僕は、バックパックのヒモにくくってあったサンダルを1足なくされました。
インド出国

乗客が全員降りる準備を始めたら、それは終点に着いたということです。
バスを降りると、何人ものリキシャが待ち構えています。
僕は勝手にバックパックをリキシャに乗せられていました。
すぐにバックパックを取り戻し国境へ向かって歩いていきました。
バスを降りた場所から国境までは歩いてすぐなので、相当重い荷物を抱えている人以外は歩いていった方がいいと思います。

インド側のイミグレーションは、バスから降ろされた場所から、インド国境のゲートがある間にあります。
この道沿いには両脇にいろんな商店などが並んでいて、そのうちの一つがイミグレーションになっていて、とても分かりにくいです。

僕も一回通り過ぎました。
インド国境ゲート50メートルくらい手前の右側にイミグレーションがあります。
目印は「STOP」と書かれた赤と青の看板です。
この看板の右手前にイミグレーションオフィスがあります。

イミグレーションの建物の中に入ったら、出国カードを記入し、パスポートを提出。
出国スタンプを押してもらえば、出国手続きは完了です。

出国手続きが終わったら、国境ゲートを越えましょう。
両替について
インドを出国する前に、両替の人に「ネパールルピー持ってる?」「インドルピーは持ってない?」と声をかけられると思います。
法律上ではインドルピーの国外持ち出しは禁止されています。
といっても、いちいちチェックはされません。
それに、ネパール側にも両替する場所はいくつもあるので、どちらでしても問題ないです。
僕は、ネパール側で両替しましたし、カトマンズ行きのバスはインドルピー支払いオッケーでした。
ちなみに、インドルピーとネパールルピーの交換レートは固定されています。
- インド1ルピー→ネパール1.6ルピー
- インド100ルピー→ネパール160ルピー
- インド500ルピー→ネパール800ルピー
ネパール入国

ネパール側に入ったらすぐ右側にイミグレーションオフィスがあります。
ここで入国手続きをします。
必要なものは
- パスポート
- 顔写真
- ペン
- ビザ代
です。

用紙2枚と名簿みたいなものに必要事項を記入します。
写真の大きさは、規定では「4.5cm×3.5cm」です。
僕は大きめの写真しか持っていなくて、その場で規定サイズにはさみで切ろうと考えていましたが、イミグレーションの人は、そのままのサイズの写真をのりでくっつけていました。
多少サイズが違っても、顔写真があれば大丈夫そうです。
ネパールのビザ代について
ビザ代は滞在期間の長さによって決まります。
- 15日間:30ドル
- 30日間:50ドル
- 90日間:125ドル
日本でネパールビザを申請する時の料金は以下の通りです。
- 15日間:4,000円
- 30日間:6,000円
- 90日間:15,000円
入国した後も、ネパールビザは延長料金を払えば、ビザを延長することができます。

両替と食事

入国手続きが終わった後は、国境を過ぎてすぐ右にある両替場でインドルピーをネパールルピーに両替しました。
上の写真の右側が両替所、左側がレストランになっています。

横にあったレストランで昼ごはんを食べました。
作っていた焼きそばみたいなものを指差し注文して、60ルピーでした。
国境からカトマンズへのバス

食べ終わった後に、カトマンズ行きのバスを探しました。
適当にそこらへんにいる人にチケットはどこで買えるのかと聞いていたら、連れていってくれるという人が来ました。
ついていくと、オフィスみたいな場所に着きました。
値段を聞くと、国境からカトマンズまで640ルピーということでした。
夜行バスじゃなかったらもっと安かったのですが、夜中に着くのでやめました。
一応近くにあるオフィスにも行って値段を聞きましたが、一緒でした。
出発は17:30で到着は翌朝5:15の予定だったのですが、そのバスは満席という理由で15:45発のバスに変更になりました。
もっと安いバスがあった…

バスに乗る前に通った道に、「Ticket Booking Counter」と書いた黄色の建物を見つけました。
バスが発車するまで時間があったので、値段を聞くと「530ルピー」。
僕が購入した価格より110ルピーも安かった…
たぶんこちらが正規のバスチケット購入窓口で、僕が行ったのが代理店で手数料として110ルピー上乗せされたのでしょう。
代理店で購入するメリットとしては、荷物を置いて、扇風機のついた部屋で出発時刻まで待てるということです。
カトマンズへの移動

バスが出発してからしばらくは、空席がたくさんありました。
バスは何回も止まり、人を乗せ、次第に満席になっていきました。
途中で、水やお菓子を買える場所やレストランにも止まりました。
カトマンズへの道は舗装状態がところどころ悪いので何度も宙に浮きました。
カトマンズ到着

朝5時30分頃、カトマンズのバスターミナルに到着しました。
終点でした。
バスを降りると、ホテルの客引きのおじさんが話しかけてきました。
とりあえずチャイが飲みたいと言うとチャイの場所へ連れていってくれ、話をしました。
チャイは15ルピーでした。
あと、クリームドーナツを買ったのですが、値段を聞いたときに、「フィフティーンルピー」が「フィフティルピー」と聞こえて50ルピー払って、店を離れたら30秒ぐらいした後店の人がお釣りを返しにわざわざ来てくれました。

極端な話、そのままほっておけばバレなかったはずです。
真面目なネパールに、すごく好印象を持ちました。
朝の6時前だというのに、道にはたくさんの人が歩いていました。
制服を着ている学生、ジョギングをしている人、犬を散歩している人など様々です。
ネパール人の朝は早いのだと思いました。


バスターミナルから歩いて目的地だったカトマンズの人気宿「Hotel Travelers Home」にチェックインしました。
オーナーやスタッフの人が日本語で迎えてくれて嬉しかったのを覚えています。

2015年10月3日時点の国境状況

2015年10月現在、インド側がネパールの憲法改正に伴って、食料やガソリンやガスなどの輸出を止めています。
このためネパール側では、食料不足や燃料不足がだんだんと深刻化しています。
インド側の国境前には、何台ものトラックが何キロにも渡って停車していました。

今回の憲法改正の中に、ネパールが中国と仲良くするという内容があるためです。
インドからすれば、中国との貿易が盛んになることは不利益なので、その嫌がらせのためにネパールへの輸出を止めています。
10月3日に国境は無事通れましたが、インド側には大勢で何やら抗議する人たちが、ネパール側には盾を構え、銃を背負っている警官隊が3列にもなって、現場の空気は緊迫していました。
抗議の間、外国人旅行者は国境を行き来できましたが、インド人とネパール人は動いていませんでした。


まだこの先どうなるのか分からないので、情報を確かめてから国境へ向かうことをお勧めします。