マナリーからレーへと続く道。
その道は、想像以上の景色が広がり、冒険心を刺激される道でした。
あまり行く人がいないので、ネット上にも情報が少ないです。
実際に行ってみたので、どういう移動だったかを解説します。
インドのレーへの行き方は陸路と空路の2つ
インドのレーへの行き方は大きく分けて
- 飛行機を使った「空路」
- 車を使った「陸路」
の2つです。
陸路で行く場合は、まずマナリーという街に行きます。
そのマナリーからレーまでの道は約470㎞。
僕自身も、ジープを使って1日で行きました。
チケットは泊まっていたネギゲストハウスで取り、1600ルピーでした。
他にも大型バスに乗って行くことも、一泊二日かけてレーに向かうこともできます。
日中は晴れていると、暖かいのですが、夜はかなり寒くなるので防寒着が必要です。
また、レーまでの道のりは空気が乾燥しているので、マスクがあれば快適だと思います。
ただし、この陸路に行く方法は夏の時期(年にもよるが7月〜9月)しかできません。
夏以外は、雪が降るため、車が移動できないからです。
そのため、ほとんどの人は飛行機による空路で行きます。
レーには飛行場もあるので、時間がない人は飛行機を使えば、楽に行くことができます。
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レーに行く際は高山病に注意
今回のマナリーからレーまでの道は標高5000メートル級の山を2回越えます。
マナリーが標高2,000mなので、一気に3,000m位標高の高い場所に移動することになります。
この高低差によって高山病になる可能性があります。
高山病にならないためには、前日に疲れを取っておくことが大切です。
また、水分を多めに摂取することも一つの予防法です。
血液がドロドロするのを防ぐことで、酸素が効率よく身体中に運ばれます。
それ以外にも、高山病の予防薬を飲んでおくことで、かなりの確率で防げます。
薬の名前は「ダイアモックス」で、ニューマナリーの薬局でも売っていました。デリーの薬局でも売っているそうです。
値段は安く、15錠で62ルピーでした。
レーの街は標高3000mくらいなので、少し坂道を登っただけでも息があがったりします。
休憩のときに、マナリーで買ったポテチを見ると、袋がパンパンに膨れ上がっていました。
マナリーからレーへの夜中のでこぼこドライブ
マナリーからレーへの移動はジープでの移動になります。
夜中の2時過ぎに僕らを乗せた車は出発しました。
運転手は結構なスピードを出していました。
勢いよくレーへと向かいます。
出発してすぐに寝ようとしました。が、ボコボコの道で、カーブもたくさんあり、寝かけたと思ったら、窓に頭を打ち付けて起きたり、椅子から落ちそうになったりして、なかなか寝ることができませんでした。
このぼこぼこはしばらく続き、寝たり、起きたりを繰り返しました。
朝が来た
どこかに車が停車したと同時に起きました。
時計を見ると、朝の6時半でした。
外に出ると、どこかの山の中でした。標高が高いからなのか、朝だから空気が澄んでいるからなのか、景色がすごく綺麗に見えました。
それからもう一回寝ようかなと思いましたが、目が冴えたので、起きていました。
レーに行った人の話では、マナリーからレーへの道で綺麗な景色が見えるいうことは聞いていたのですが、次々と想像以上の絶景が目に入ってきました。
変わりゆく絶景
巨大な山、大きな石、澄み切った青い空、ゆっくり流れる川、砂漠地帯のような場所まで、車が走っていくにつれて、様々な景色が目に映ります。
インドとは思えない景色が広がります。インドと言えば、ほとんどの人がガンジス川や牛が歩き回る道などをイメージし、あまり大自然というイメージはないと思います。
どちらかといえば汚いイメージだと思います。
そのイメージを丸ごと覆す絶景がこの道にはありました。
気になったのは、やたら軍の施設があったり、軍の車が走っているのを見たことです。
やはり、インドとパキスタンとの停戦ラインの近いため、万が一に備えて、これだけの準備をしているのかと思いました。
ここレーに外国人が立ち入れるようになったのは、1974年からで、それまでは危険だったので入ることはできませんでした。
ずーっと広がる平野
この道は基本的に山道を登ったり下ったりするのですが、ただただ平野の中にのびる一本道が途中に現れました。
右手には大きな山があり、インドなんですが、アメリカみたいな感じがしました。
2つ目の標高5000メートルの頂上を目指して走っていく道をよく見たら、「絶対道流されたやろ!」と思うような場所がいくつもありました。
実際に、マナリーからレーまでの道は、危なく、年に数台は転落事故を起こすようです。
特に雨季に多いそうです。
道幅は基本的に狭く、場所によってはどちらかの車が道を譲らなければならない場所もあります。
ガードレールのようなものはほぼ無く、運転を誤ったらすぐに落ちます。
運転を誤らなくても、ほとんどが舗装されていない道なので、道が崩れることはあると思います。
標高が一番高い頂上に着いた後に、車はそこを1周して、また進行方向に向かって進みました。
これは何かの祈りみたいなのかもしれません。
トイレ休憩=立ちション休憩
トイレ休憩は、何回かあります。
しかし、トイレ休憩と言っても、結局トイレを使ったのは1回だけで、他は全て立ちションでした。
大自然の中で、大自然を見ながらの立ちションは開放感がありました。
標高5000mで立ちションをするという経験は珍しいと思います。
逆に女性の人は、結構辛いと思います。
トイレのある場所は限られており、男のようにどこでもできるわけではありません。
レーに到着
18時半、無事レーの街の南側にあるバススタンド近くに到着することができました。
かかった時間は16時間半でした。
この街には、リキシャなどがいないので、バススタンドからの移動方法はタクシーを捕まえるか歩いていくかになると思います。
僕は友達からオススメされた「Reeyul Guesthouse」に行くことにしました。
GPSを使って距離を調べてみると、そこまで1.1キロだったので歩きました。
しかし、ずっと坂道だったので、正直しんどかったです。
バススタンドの場所
レーまでの検問が何回かある
マナリーからレーまでの道では何回かの検問があります。
パキスタンが近いのでそのためだと思います。
検問と言っても、運転手にパスポートを渡して、手続きは全て運転手がやってくれます。
ただ、最後の検問所では自分でパスポートを持っていき、レーへの入域料金300ルピーを自分で払わないといけません(ここで300ルピーを払わなくても一応レーに入るのには問題という話を聞きました)。
ここで300ルピーを払ったのと引き換えに証明書みたいなものをもらえます。
この証明書はパンゴン湖やヌブラ渓谷に行くために必要なパーミッションを取得する時に使え、300ルピー分割引になるので無くさないようにしましょう。
この最後の検問所を抜けると、レーの街まであと少しです。
レーまで自力で行くライダーとチャリダーもいる
道を進んで行くと、結構な数のバイクに乗っているライダーを見ました。
同じように数は少ないものの、自転車に乗ってレーに向かっている人たちも見かけました。
僕も日本全国をバイクで周ったライダーとして、この道を走りたい衝動にかられました。
空気も景色も良く、バイクで駆け抜けたら絶対気持ちいいんだろうなって思います。
雄大な大自然の景色は、日本の景色とは全く違うものでした。
また、自転車でレーに向かっている人は、苦労した分、景色が違って見えるのだと思います。
日本人だと思われる顔立ちのおじいさんが一生懸命自転車をこいでいる姿も見かけました。
レーへの行き方まとめ
この道を車で進んでいくと、冒険してる感じがして、ドキドキワクワクしました。
新しい街や国に行く時は、毎回ドキドキするけど、それより強い「新しい世界を進んでいる」感でアドレナリン全開でした。
そう思わせる景色がそこにはありました。
ここはインドかってぐらい、雄大な大自然が広がり、ものすごく地球を感じました。
「旅に出てよかった」そう思えた景色でした。
また、いつか自分もバイクでこの景色の中を走りたいと思います。